PART.1 自然観察編




・波を見て底を想像する

 タイトルにもある通り波紋、すなわち波の変化は色々な情報をもたらしてくれます。ここで言う波は岸際に打ち寄せるものではなく、水面全体に広がる波を指します。
 湖には流れ込み(インレット)と流れ出し(アウトレット)・風などの外的要因など様々な理由で流れが生まれます。このような流れのおかげでサカナをはじめ水中に棲むあらゆる生物に多くの酸素や二酸化炭素などが供給され、川のように川底を削り複雑な地形を形成していきます。
 地質学的な話はこのくらいにして、バスフィッシング程度だとこのような流れによって生じた波≠ェカケアガリや水中島・ウィードベッドなどの存在を知らせてくれるということを覚えておきたいところです。見つけ方さえ分かれば釣りがとても有利に展開できるところです。

  フィールドに到着したら、まずは見晴らしの良いところで湖全体を観察します。たいていは岸際に沿ってさざなみが立っていて湖沼の中心では穏やかなはずです(無風〜微風の場合)。実はこれこそ観察の際大きなポイントになります。
左図に示した通り一定の強さであれば浅いところには力が密集するので勢い余って水面が波立ちます。この力は湖沼にある流れ≠ナあり、時に風≠ェその役割を果たします。

 これを実際の湖沼に当てはめていくと大まかな底の状態が見えてきます。

  実際に湖沼を観察するとこの通り。まるであぶりだしたように深い所と浅い所が浮き上がってきます。
 左写真は山梨県・河口湖の西湖放水路周辺ですが、対岸の水中岬や1箇所だけ河川の流入の影響と思われる深場が確認できます。同様にウィードベッドがあるとキレイに浮かび上がってきます。
 さらに底が極端に浅い場合や極端に透明度の高い水質の場合、底質の色がはっきりと確認する事ができます。例えばベージュに近い薄い茶色の底質だと明るく、ウィードベッドなどが底にあったりすると黒っぽく見えます。
 波と色から底質を把握する事を続けていけばウィードのような水中植物、水中島やダム湖などに良く見受けられる橋脚跡や水没した建造物など、水無川なのだが増水時にえぐられた河川跡等などを発見することができます。

 まず湖沼全体を見て地形の変化を把握しておけば闇雲にポイントに入って途方に暮れる事もなくなります。

 観察をする上で最も大切なのは「なぜあそこに波が立っているのか」「なぜあそこだけ色が違うのか」と言った感じで変化≠ノ気を配り、冷静に推理していく事です。

 まず思いつくのはウィードのような水中植物、水中島やダム湖などに良く見受けられる橋脚跡や水没した建造物など、水無川なのだが増水時にえぐられた河川跡等など…どれもこれもバスを狙うのに見逃せないポイントばかりですね。
 また左写真でも確認できますが、湖や沼などの止水域では湖岸をなぞるように波の立ち方が違う部分があります。これは深さの違いによるもの…すなわちカケアガリ(ブレイクライン)なのです。よく「バスはブレイクラインにつく」といいますが、特にオカッパリの場合カケアガリが遠くて届かない、ということがよくあります。しかしだからといってがっかりする事はありません。カケアガリが遠いということは遠浅であるという事なのでバスが居つくには充分な環境ですね。

 地形と水温について話してきましたが、ここでまとめてみますと
まずフィールド全体を眺めて波≠見る。ここでどこをどのようにして攻めるか見当を立てる。 → ポイントに降りてあらかた地形を把握する。 → 当日の水温を計る。 → その日に適した攻め方を予測しルアーを選択する。
という手順になります。

 この手順を踏んでいるといないとではその後の戦略が大きく違ってきます。もちろん休んでいるバスの目の前に鼻クソのようなルアーを打ち込んで釣る金魚すくいのような釣りしかしない人には必要ないでしょう。ただし大物は年季を重ねているだけにボートが近づいただけで逃げてしまいます。
 大物を狙うにはまずこのような地形≠ニ水温≠調べることが欠かせません。また数を釣るうえでも地形をしっかり把握していなければどこにバスがいるかを絞り込み切れず、せっかくのポイントを見逃してしまいかねません。それは Part.1釣れない奴は点と線≠ナしか見ていない で触れたとおりです。

 状況によっては誰も気づかなかった∞自分だけのポイント≠ノなる可能性も充分あります。
 

 さて、ここまでバスがいる地形∞バスが釣れる水温≠ノついて話してきましたが、次の項ではバスそのもの≠ノついてお話しましょう。

 

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