PART.2 ルアーセレクト編
 ・カラーセレクトは難しくない

Megabass のお家芸リアルミノー≠フ数々

 左の写真は一時期大人気で入手困難だったメガバスのミノーです(左上より…ITOビジョン110・ITOビジョン95・X80トリックダーター・X70、左下より…X55・X30マルキン)。90年代後半はルアー業界がこのメガバス・ルアーに引っ張られる形で発展していきましたが、現在では…何と言うか、「驕る平家は久しからず」ですね、平家の末裔である私がこんなこと言うのもナンなんですが。

 メガバスで最も売りとされていたのがそのルアーデザインとカラーでした。いわゆるリアルカラー≠ニいうものがもてはやされましたが、正直言ってだから何?≠ネものだったのです。少なくともオモチャみたいなルアーで本当にサカナが釣れるか、といった疑問を抱く初心者には受け入れやすいアイテムではあるのですが、オモチャが飾り物に昇格した程度のものでしかありません。というのもサカナが釣れる要素≠ウえしっかり押さえていればカラーセレクトは難しくないからです。

 本題に入る前にマッチ・ザ・ベイト≠ニ言う考えは捨ててください。
 PART.1 いわゆる羽虫≠ヘバスのサイン でも触れましたが、目で見える小魚が何であるか陸から眺めて判断するには無理があります。実際にそこのバスが何を食っているのか、などストマックポンプで胃の内容物を吸い出すか腹を捌かなければ分かるはずがない。何を食っているのか分からないのにマッチ・ザ・ベイト≠ニは何にマッチさせているのでしょう?
 元々この言葉はフライ用語のMatch the Hatch(Hatch Matching;Maching the Hatchとも言う)≠フパクリです。フライの場合ストマックポンプと言う道具で釣ったサカナの胃の内容物を吸い取りシャーレに移し、そこの魚が何を捕食しているのかを確認してフライをセレクトすると言う方法が一般的に取り入れられています。しかしマッチ・ザ・ベイト≠ヘ単にメーカーのリアルカラーを売りたいがためのデッチ上げに近い売り口上≠ナしかなく、根拠など極めて希薄なものでしかないのです(実際リップの付いたサカナなど泳いでいない)。

DATA:ブルーフィルター MicrosoftOfficePictureManager にて編集 値:−100 色合い:−46

 ここに衝撃的な事実があります。
 いわゆる定番カラーからリアルカラーまでの写真にブルーフィルター(詳細は写真にカーソルを合わせると表記もしくは下記)をかけてみました。果たして皆さんにはどれが何という色か分かりますか?
 定番カラーとは黒金・赤金・黒銀・青銀・チャート・ホットタイガー・クラウンカラー・白・黒を指します。これらのカラーを見分けるのは訳のない話ですがリアルカラーと呼ばれるものは銀もしくは白系のカラーと見分けがつきません。以外だったのは大人気のアユカラーがホットタイガーに近い色になるということでした。
 実はリアルカラーと呼ばれる色のほとんどは定番カラーのバリエーションに過ぎないのです。アユカラーは釣れる≠ニかオイカワカラーは釣れる≠ニいうのはマッチ・ザ・ベイト≠ナはなく定番カラーのどれかに当てはまっているからと考えたほうが自然ではないでしょうか。

 バスフィッシングではプラグのオレンジ腹・略して腹オレ≠ヘ明らかに出方が違います。トラウトやシーバスでは逆効果とも思える腹オレは何故かバスには効果大です。パーチやギルの腹がオレンジなのでバスのDNAに組み込まれている、という説もありますが上の写真で確認すると白い腹よりオレンジのほうがしっかりアピールしている、これがいいんでしょうね。
 水が濁ったときには白か黒を使うといいのですが、これもしっかりとした根拠があります。白は元々わずかな光でも反射する特性を持っています。反対に黒はあらゆる光を吸収するのでたとえどんなに濁っていても太陽がある限り水中にまで太陽光線が届く日中はくっきりとシルエットを現すのです。上の写真でも確認できますね、究極のアピールカラーは白と黒≠ニ言う事になります。蛇足ですが、夜の東京湾シーバスのド定番赤ヘッド≠ヘ太陽光線の微弱な水中で最もアピールするのです。
 また近年定番になっているゴーストカラーもブルーフィルターを通すと面白い効果が見られます。もともと透明なので当たり前ですがシルエットがしっかり馴染んでいます。しかしこれは静止画なので効果を見ることができませんが実際に泳がせて見ると光の加減でフラッシングしたり水に馴染んだりを繰り返します。これは銀の特徴とよく似ているのでより目立たない銀≠ニ考えると釣れるという評判も納得できます。

DATA:ブルーフィルター MicrosoftOfficePictureManager にて編集 値:−100 色合い:−46
DATA:ブルーフィルター MicrosoftOfficePictureManager にて編集 値:−100 色合い:−46

 ソフトルアーとなるとゲーリーヤマモトを筆頭にとんでもない数のカラーが各社から販売されています。これだけ膨大な数があるとどの色がいいのか分からなくなりますね。一時期はウォーターメロンが大流行しましたがその後レッドやピンクが流行りました。しかし根拠は雑誌でいいと書いてあったから≠ニいうお約束の言い訳で説得力がありません。

 そこでゲーリーヤマモトの人気カラー、左写真上からウォーターメロン・スモーク(レッド&ブラックフレーク)・パンプキン(グリーン&ブラックフレーク)・スモーク(シルバー&ブラックフレーク)・レッド・ピンク・ブラック・パールホワイト(シルバーフレーク)のサンプルにもブルーのフィルターをかけてみました。

 意外な事に水によく馴染む≠ニいわれているウォーターメロンが馴染むどころかよく目立っています。逆に水の中で目立ちそうなパールホワイトは意外と馴染んでいます。スモーク自体はよく馴染みますがフレークの色によってはシルエットがしっかり浮き上がります。ピンクや赤のように地上では刺激色≠ニいわれているものも水に入ると意外とマイルドになっています。特にピンクはもう少し薄ければパンプキンのようにしっかり水に馴染んでしまいそうです。

 以上ハードルアーとソフトルアーのカラーを見てきました。今回ブルーフィルターの作成には Windows Office Picture Manager を採用し、色調整にて値−100・色合い−46に調整、バスのいるフィールドはほぼ富栄養水質であることを考慮してやや緑がかった水色にしました。
 ここまで面倒くさいことをしなくても右写真のようにタックルボックスのカバーを通すと同じ現象を見ることができるので皆さんも色々と試してみてください。

 自然界では人間の目からすると派手な色合いでも保護色≠ナある場合が多いのです。例えばサバンナに住むシマウマのゼブラ模様はブッシュに隠れると見事に溶け込みます。サカナの銀色のボディは周辺の色を映す鏡の効果があり、周辺に溶け込む保護色≠ニいわれています。
 このような自然界の法則から考えるとウロコが光の角度によって反射するミラー効果≠ニ周辺に溶け込む保護色≠ニいう要素がカラーセレクトのキーワードになります。

Bomber・Model A をプラノのタックルボックスから透かして見ると…水の中ではこんな感じで見えるのです

 ハードルアーの場合その特性からフラッシング効果≠意識したカラーセレクトが基本です。上の写真からも分かるようにリアルカラー≠ヘ基本色のいずれかに属するので基本色さえ押さえておけばまず間違いないでしょう。その中でも黒金腹オレはそれ自体独特で他にはない色彩を放っているのでぜひ押さえておきたいところです。
 ソフトルアーの場合保護色≠ニしての要素を強く意識したものと真逆のここにいると強くアピールできる色≠ェ基本となります。よくウォーターメロン∞パンプキン∞ピンク∞赤≠ェよく釣れると言われるのは水馴染みがいいというのではなくむしろほどよく存在をアピールしている≠フが良いことは上の写真を見ればよくわかります。写真から判断するとスモークとホワイトがよく馴染み黒がしっかりと存在をアピールしています。この2パターンがあればまず釣りになりますがさらに程よくアピールする色があればもう心配ありませんね。
 それでもどうしてもカラーセレクトに困ったら、お店で悩んだのならタックルボックスの青いフタを探して透かして見る、釣り場で悩んだら水に入れて色を確認してみる、基本ですね。

 

 カラーセレクトというとそれだけで憂鬱な気分になったりとりあえず釣りと関係ないムダ情報を頭に詰め込んで分かった気分になっていたとしても、これでかなりアタマが軽くなったのではないでしょうか。実際に難しい事を難しく言う・簡単なことを難しく言うことはバカにでもできます。しかし本当に難しいのはどれだけシンプルに考える事ができるか≠ネのです。
 さて次は難しく考えて遠回りしない、できるだけシンプルに勘所をそぎ落としてみましょう。そうするとさらにあなたのアタマは楽になるでしょう。

 喰わせ≠フ考えは忘れてしまえ


 
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