PART. 実釣編
 ・底≠探って初めて自然観察は完結する

野池発見!…さてどう攻めようか?こんな時自然観察ができる人とできない人では釣果がまるっきり違ってきます  PART.1とPART.2で散々自然観察≠語ってきましたが、実際のところこれだけではまだまだ「情報」としては不完全です。というのも底に潜む障害物や底質を把握していないからです。困った事に障害物は増減水しただけで変わってしまうものも多くあります。オダや竹杭などは漁師さんのサジ加減ひとつで増えたり減ったりします。主に雨などの外的要因で堆積物がたまり底質に変化をもたらすことも珍しくありません。初めて入るポイントは底がどうなっているかなどチンプンカンプンです。こればかりは実際にポイントに入って確認してみないと分かりません。
 デプス・ファインダー(魚群探知機)を持っていればある程度の底質を予測する事ができますが、なにせ高価な機械で、ボートでしか釣らない人ならともかく手軽にオカッパリに使うことはほぼ不可能です。さらに慣れないと地形の変化なのか回遊しているコイやへらなのか等の見分けもつきません。機械に頼らなくてもルアーとロッドとリールがあれば簡単に底質を把握して目に見えない障害物を探す事ができます。

 特にテキサスリグやラバージグ・スプリットショットやダウンショット等のシンカーを着底させるリグのズル引きだとほぼダイレクトに底質や底に沈んだ障害物を把握できます。初心者に限らず最近ではかなりやりこんでいるはずのバスヤラウが「底の取り方が分からない」と言って最後にはトップに逃げる人が結構いるようです。しかし自然観察で最後の詰め≠ニなる底取りができていないのですから釣果が伸びないのも当たり前な話です。
 以前田辺哲夫さんは「底が取れない?話にならないよ、(底が取れないなら)ゴルフでもやってろよ」とかなりキツイ言い方をしていましたが、実際に底を取ること自体難しい話ではありません。なにしろ投げて着底したら引っ張ってくるだけでいいのですから。引っ張ってくるときにリーリング(リールで巻き取る事)はせずロッドを縦か横にさびいてロッドを握る手元に伝わる感覚でほとんどの情報が分かるという仕組みです。

 手元に伝わる感覚は様々ですが、大きく分けると下記の表の通りになります。

こんな杭周りを、さてどう攻めようか…
ジャリジャリと 重い感じ 砂質の底
ゴリゴリと 重く固い感じ 砂利底
ゴツゴツと 断続的に重くなったり軽くなったりで固い引っかかる感じ ゴロタ場・やや石質の大きめな石底
ズルズルと 重たいだけ 泥底
上記の合間に コツンッと 固い感じ 大石や岩・たまにバスのアタリだったりする
上記の合間に ズルズルと 何かに引っかかっている感じで柔らかい感じ 隠れオダ・漁礁・沈んだ木の枝・ウィードなど
ズルズルと 断続的に何かに引っかかっているが時々引っ張られる柔らかい感じ 広範囲に広がるウィードベッド・引っ張られる感覚はバスのアタリの可能性もあり
上記の合間に フワッと 軽くなる えぐれた底・ウィードベッドならウィードポケット(ウィードベッドの穴)
全く何も感じない 底に着いていない・もしくはきめの細かい泥底 どのポイントに入っても何も感じなければ単に下手なだけ
釣り全般に言えることですが、それなりに良い釣り具は釣りを楽にしてくれます

 このような手元に伝わる感覚ですが、タックルやラインによって大きく違ってきます。実際私が使っているSHIMANO・SHAULAは上記の感覚とバスのアタリは明確に感じ分ける事が出来ます。もちろん高価なタックルであればそれなりに素晴らしい感度を得る事も出来ますが、いわゆるトーナメント仕様を謳っているロッドは感度と軽さを優先するあまり強度に深刻な問題を持っているものも少なくありません。個人的な感想を言えば、トーナメント用に感度を優先して余計なものを削ぎ落とした≠ニいう割にはたいしたことのない感度だったりするのでトーナメント用ロッドに固執する必要はないでしょう。
 またどんなに高感度を謳ったロッドを手にしても、力一杯握ってはその性能も無駄になってしまいます。むしろ指で引っ掛けるように軽く握るほうが感度を体感できます。さらに初心者の方は特にシンカーを1ランク重いものを使うと底を取りやすくなります。

 時に釣果を無視してでも底を取り底質を知る必要があります。底を取らないうちはまだ情報としては2次元(地図のように平坦な紙の上の情報)でしか成立していませんが、底を取る作業を通してそれまで2次元であった情報が3次元(言い換えれば立体的な)情報となるのです。
 当然着水してから底に着くまでの時間もボーっとしてはいけません。何秒で着底するか≠把握する必要があります。というのもわずか50cmずれただけで深さが変わっていたりします。何秒で着水するかを知らなければフォーリング中にバスがバイトして(喰って)きてもアタリが分からず逃したりルアーを飲み込まれたりされます。
 ひとつのポイントでも広く底質や水深を知っておけば次回以降の良いデータになります。何処にウィードが生えていて何処にオダが沈んでいて何処に大岩があるかなどを把握してしまえば後々そこをピンポイントで狙い撃ちしていけばいいのですから。

釣れる人は岸際ばかりで判断せず水中の様子も想像するのです

 日本人は特に細かいところに気がつく国民のようで、大雑把に何秒で底に着く深さ≠セけでは納得しない人がほとんどです。そんな時はミノーやクランクを駆使して潜る深度ごとのルアーを投げて巻いてくるといいでしょう。底に引っかかったりウィードなどの底にあるものを引っ掛けてくるようなら着底したと判断できます。もちろんスピナーベイトやバイブレーションでも探る事はできますが、結局何秒で底に着く≠ニしか知ることはできませんね。このようにしてそれまで2次元だった情報を3次元にするとより具体的な戦略を練ることができるし、次回以降の釣行でとても参考になります。
 PART.1の最初で話したことを思い出してください。釣れない人間は目に付くストラクチャーしか攻めず「ここにバスはいない」と判断するが釣れる人間はその周辺にあるウィードベッドを攻めていい思いをすると言いました。実は釣れない人のほとんどが頭の中が2次元のままで、釣れる人間はしっかりと水中を3次元で把握しているのです。

 

 これでブラインドフィッシングの基本はほとんど網羅してしまい、魚探がなくても充分釣りができるようになったはずです。これはオカッパリに限らずボートやフローターでも基本です。さて次はボートに関する話をしましょう。

 

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