Column
#013:クラプトン来るんだ…ということで道具≠考える
●「ギターは使い方さえ間違わなければ最高の音を奏でる」
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楽天市場内;有限会社クラフトワークス HP
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 今回のお話はチョット釣りから離れたところから…
 左のギターは名門Fender社のストラトキャスターと言いまして、楽器の事を知らない人でも一度は見た事がある代表的なエレキギター≠ナすね。そもそもエレキという呼び方自体個人的には抵抗を感じますが…それはともかく左のストラトはエリック・クラプトン愛用のブラッキー≠モディファイしたクラプトン・フリークのカスタマイズド・モデルで、オリジナルはクラプトンが3台のストラトキャスターを組み直して1本のお気に入りに仕上げたという伝説の名器≠ナす。以来ストラトキャスター;ストラト≠ニ言えばルアーで言うところのラパラやゲーリーヤマモト、フライで言えばロイヤルコーチマンかエルクヘア・カディスといったところで、絶対外さない1本なんです(楽天市場経由札幌・有限会社クラフトワークスとリンクしています)。
 実際フェンダー・カスタムショップのギターとなると20万円以上する(左写真のストラトは¥1.400.000!)ギターですが持つ人によってはそれ以上の価値を感じさせるし、とてもじゃないが20万もする代物には見えないようにも見えてしまう、というのが不思議なところです。おんなじモノを抱えているはずなんですがねぇ…
 
 ストラトキャスターの代名詞的存在といえば誰が何といってもエリック・クラプトンを外して語る事はできません。彼のあだ名Slowhand≠ニは目にも止まらぬ早弾きを披露しているのにフィンガーボード上の手はゆっくり動いているところから(ブルー・ノート・スケールの関係上指は動いても手はあまり動かないのです)そう呼ばれるに至ったわけですが、クラプトンの場合ハーフ・トーン≠ニいうフロント+ミドル、もしくはミドル+リアのピックアップを駆使したストラトでないと出し得ない音を多用したのはあまりにも有名な話(AfterMidnight≠ヘ典型的なストラトのハーフ・トーン)ですね。
 あとクラプトンと言えばCreamの頃のウーマン・トーン≠烽りますがここでは割愛して(知りたい人は近くのロックヤラウに聞いてね)、それまで誰も思いもよらなかったような斬新なアイデアでギターを鳴らすというクラプトンの姿勢には頭が下がる思いです…おまけにクラプトンがストラト(ブラッキー)にたどり着くまでに実に多くのギターを引き倒してきたという職人気質にもよるのでしょうが、まさにギターの使い道を間違わなければここまでできると体現している。もちろん誰でもできるというアマッチョロイもんではなく、最後には天賦の才能≠ニいうものが騒音と音楽を隔てている事は言うまでもない。
(TSUTAYA WebShop とリンクしています)


●ギターを弾き倒すと体と一体化する?
 そのクラプトンも実はこの人がいなかったらストラトを持たなかったかもしれない、というのが右のジミ・ヘンドリックスですね。何しろ天下御免の天才ギタリスト=ジェフ・ベックに「アイツのプレイにゃ勝てない」と言わしめた(ジェフ・ベックは他人を褒めないことで有名)程で、その当時(1967年頃)には生産量がガタ落ちして生産中止まで検討されていたストラトをロックの代名詞にまで持ち上げてしまったというから驚きだ。かのリッチー・ブラックモアはヘンドリックスに憧れてストラトを持ったというほどだから、いかに彼のプレイがすごかった事か窺い知れるというもの。聞いたことがない人ははっきり言って、不幸です。
 さて右の写真を見て感じるのは、ギターとプレイヤーが実にマッチしているという事。これがヘンドリックスだからということもあるのでしょうが、ものの見方をチョット変えてみると、こうやって撮られた写真でもギターは大きからず小さからず、そこにあって当然といわんばかりに『馴染んでるなぁ…』と感じてしまうのは私だけではないはず。常々不思議に感じるのはモノも言わなければ命のない道具≠ェここまで人間と一体化するなんて…不思議です(もっともモノを言ったら『やかましくて寝られへん』とは無き人生幸朗師匠のネタです)。
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Voodoo Child / Jimi Hendrix icon
 
 実際ギターを抱えて違和感すら感じるミュージシャンと呼ばれる連中が多い中(例を挙げると様々な方向から叩かれかねないので割愛します)、右のB.B.キングのように『ジイさん、カッチョいい♪』な人も確実にいるわけでして…キング爺の Gibson ES-336 は別名Lucille≠ニいう。とにかくアメリカ人というのはハリケーンにまで名前をつけたがるが、キング爺にしてみればそれだけこのギターに愛情を持っている、ということです。
 この愛情というものがプレイヤーという生命体と無生命の単なる物質とを一体化させ、見た目にも違和感を感じさせない要因ではないだろうか。誰よりもこれが好きだ!という確固たる信念が単なるものに何かしらの作用をもたらしている、と。特に本物∞一流所≠ニいわれるミュージシャンがギターを持って絵になる℃pを目の当たりにする度にそんな事を感じてならない。
(右の写真はTUTAYA Web Shop とリンクしています)
 実はミュージシャンとギターにだけ当てはまる話ではなく、広く道具≠ニいうものに同じことが言えます。
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The Best 1200 / B.B.King icon


●釣具だって使い方さえ間違えなければ最高の腕の延長≠ノなる
 どんなにメディアで『このロッドは使わないと時代に乗り遅れる』とか『このタックルバランスは注目だ』と(やたらとが鼻につく文体のあの雑誌のように)言われたところで自分の手に合っていなければどんな高級機種でもカスだ。自分の手に合わなければ自分の思ったようにコントロールができない、それではどんなに周りが良いタックルだと言ったところでそのタックルに愛情なんか注げるわけがない。愛情が注げなければ一体化なんて到底できるわけがない。釣具のカタログで、例えば岩井渓一郎がダイワのフライロッドを持ってサマになるのは、そのロッドを開発したという愛着から来るもので当たり前といえば当たり前ということだ。例えば田辺哲男がロードランナーを持ってサマになるのは、開発者で愛着があるからでやっぱり当たり前な話だ。
 メディアやカタログの写真だけに頼ったところで、私は岩井渓一郎でなければあなたは田辺哲男ではない、よほど相性が良くなければ彼らのようにしっくり来るものはない、ということになるが、それを見極める手助けをするのが本来の釣り具屋さんの役目だと思うのだが…
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image photo  残念ながら大都市圏の釣り具屋さんに多いのが目先の利益ばかり追求する%Xと自分の価値観まで押し売りする店≠ナ、売れ筋商品に気を取られて本来の姿を忘れてしまっている店舗のいかに多いことか…本当に良い釣り具屋さんというのは『いや、それはアナタ向きじゃないでしょう』と的確に言うことができる店で、決して最新モデルや高額商品を並べたり下手なおべんちゃらを並べる店ではない。あまたある釣具の中からその人の腕に合うものを選ぶ手助けができるのは釣り具屋さんだけですからね。残念ながらほとんどの釣り具屋さんはヘンドリックスにLucille≠勧めているのが現状だ。
 釣りと言ってもバーベキューとか懇親会レベルの運が良ければ釣れれば良いか≠ネ釣りもあれば人より多く釣るための釣りもあれば自分自身を追及するための釣りもある。私はプロですとハッタリかますのも結構だが、プロだったら的確なアドバイスができるだけのものを揃えておいてほしいものだ。実は釣りの上達に良い£゙り具屋さんは不可欠なファクターなのだから。


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