Column
#023:Der Punkt zielte bei von URARYOUSHI Custom Shop
      Aussehen wie die Vorstellung von OPEL und GENERAL MOTORS.
     (英語で翻訳してもダメだよ、ドイツ語だから)

● 電光石火で決断した、まさかのクルマ買換え … 予想を超えてきた〝ドイツ車〟のオーナーに
 
 ブログでも紹介していますが、『ウラ漁師の小部屋』開設以来釣行記で散々活躍した愛車・E50日産エルグランド(ウラ漁師名イントラピッド)を手放す事になりました。

 リアルタイム4WDで雪道もガンガン走る、背が高いから渋滞中もストレスが溜らない、セカンドシートを倒してぐっすり仮眠が取れる、ツインサンルーフで気持ちイイ、おまけにツインモニターでテレビまで見られる。と釣りに行くのにチョイキレイなホテルを持って行ってる的な快適さを堪能しました。
 反面4WD搭載バージョンはまさかの2t超え、黙っていても車検は10万円コース(交換部品が出たら限りなく20万に近くなる)。V6エンジンは一般的な4気筒エンジンより2気筒多いからアイドリングだけでも2気筒分ガソリンを食う、おまけに空気抵抗の塊みたいなボディは2t超えのボディと相まってやたらガソリンを食う。初代セルシオでまさかの10km/ℓを叩き出したウラ漁師ですらエルグランドで10km/ℓはムリだった。

 というわけで 車検代金+下取り/買取代金+いくらかの金 で次のクルマを買おうと行動を起こしたのです。
ほぼ全てにおいて期待以上のクルマ なんだけどガソリン再高騰での燃費の悪さと2t越えの車検代はキツイっす。。。
 
最近プリウスだらけ だけど、動力バッテリーが逝かれちゃったら、どうなるんっすかね? 燃費や動力的な事とか、修理代金の事も  やっぱりね。10年落ちのクルマで値段がつくこと自体すごい事。愛車エルグランドは下取り価格で10万円・買取価格だと手数料を引いて4万円(ガリバー算出)。でもガリバーはこの辺の値段をしばらくぼかしてクルマの売り込みに1時間以上しつこく勧めてきやがった。車検証と車のカギ、人質にされて。

 それも、よせばいいのにティーノとかイプサムとか、挙句の果てには軽のセダンを勧めてきた…軽で仙台まで行くの、ダリいよバカヤロウ。昔のカロ-ラ店みたいな売り方、してんじゃねえよ。

 それでも今の時代のキーワード〝エコロジー〟と減税に釣られて検討したのがトヨタ・プリウス。現在乗っている日産エルグランドも、その前に乗っていたトヨタ・セリカGT4(ST165)も購入の際利用した Goo Net で検索してみると初代なら十分予算内に収まるのです。

 でも初代プリウスはセダンで、リヤシートとトランクルームの間に駆動用バッテリーかガソリンタンクが鎮座召しましている。これじゃロッドを積んで移動なんか、できねえよ。
 私の場合単に釣りに行くためだけが理由ではありません。作ったロッドをサンプルとして、検討材料として、委託販売として運ばなければなりません。リヤシートが倒れてトランクスルーに出来ればともかく、完全に分離されていては使い物になりません。
 
OPEL VECTRA GT 1800 とにかくいろんな意味でドイツ丸出しな、刺激的なクルマっす  というわけでプリウスを切り捨てて Goo-net で『30万円以下のクルマ』を検索してみると…出るわ出るわ。目につくのがWBC参戦以来人気のあるスバル・レガシィとインプレッサ(とフォレスターなんだけど、フォレスターは中野釣具店店長とモロにかぶるのでパス)、それに不況の煽りで中小の社長さんとか大企業の幹部とかが手放したでおなじみのプジョーとBMW。かなりしびれる展開です。

 そこで見つけたのがスバル・インプレッサGB 1800ccSOHC 4WD というクルマ。3.7万キロという走行距離も魅力。で早速見積もりを出してもらって実車を見に行ったら…点検のために工場に持って行って店頭になかった。

 中古車は試乗してみないと決断できません。
 そこで点検から戻って来るまで待っていた2週間の間に念のため Goo-net 検索で引っかかった OPEL VECTRA の見積もりを依頼、念のため試乗もさせてもらったら実に吹き抜けの良いエンジンとドイツ車らしいセッティングとステーションワゴンとして十分すぎる広い室内…非の打ちどころがない。

 おまけに下取価格を差し引いた実質現金払い価格を3万円に抑えてくれたものだから断る理由がない…というわけでまさかの本命切捨て・即決でした。


● URARYOUSHI Custom Shop の着眼点は OPELとGMの発想に近かった
 
 なんか今のエコロジーの時代と思い切り逆行しているみたいでしょ?でも結果的に思い切りエコに貢献しちゃったんです。

 OPEL は1979年にプラスチック部品に識別用国際ID記号を表記(ヨーロッパ初)、生産段階から特定フロンやアスベストを全廃、1981年からは水溶性ペイントを導入して有機溶剤を大幅に低減、有害な塗料粒子のリサイクルや用水のリサイクルも実用化、1984年排出ガスの有害物質を削減する触媒コンバータを採用(以上新車当時のOPEL VECTRA ヤナセカタログより)。
 と京都議定書が議決された1997年より前に既に〝環境問題〟に取り組んでいたんですね。私、買うまで知りませんでした。

 URARYOUSHI Custom Shop では何気に〝エコロジー〟をアピールしてきましたしウラ漁師自身フライ・フィッシングや釣りを通して何気に〝エコ〟を謳っているので、かなり〝ウラ漁師らしい〟セレクトみたいです。
地味だけど走りは良い 安かっただけに状態が心配でしたが。。。
 
オイル漏れ、タイミングベルト、電気系統、ブレーキ。。。どれを取っても問題なし  ヨーロッパでは実質堅剛・レースでBMWと互角の性能と絶賛されている反面、日本では故障が多い・実質アメリカGM車と結構バカにされがちな OPEL ですが、実は 実質GM車 と呼ぶのはかなりの誤解です。

 自動車ではフレーム(モノコックの床部分)・ステアリング・サスペンション・パワートレイン(以上をひとまとめに〝プラットフォーム〟と呼ぶ)を共有するケースが圧倒的に多い。例えばカローラをプラットフォームからスプリンター・レビン/トレノ・カローラFX・カローラワゴン、例えばマークⅡのプラットフォームからチェイサーとクレスタ、のように。

 GMは1970年代に大幅なコストダウンを狙って共有プラットフォームを世界的に拡張して世界中で販売できる〝グローバルカー構想〟を展開。シボレー(GM)・オペル・そして我が日本ではいすゞが生産していました。

 発起人/リーダーがGMであった事から OPEL をアメ車と揶揄する人が結構いるのですが、実はGMは開発基地として OPEL を抜擢、OPEL が設計しているのでやっぱりドイツ車、なんですね。
 
 このGMが掲げた〝グローバルカー構想〟は、実は URARYOUSHI Custom Shop が目指していたものと実によく似ているんです。

 URARYOUSHI Custom Shop の場合漆芸の一般的な生産手法である〝木地師と塗り師〟の発想からなので、連邦倒産法第11条を申請したとはいえ世界屈指の大企業と一緒というのもおこがましい。ですが成功すればこれは関わった企業のどちらにとっても利益があっても損はない。

 個人的にはこういうでっかい発想って、好きだなぁ…

 よくある借金まみれの銀行と不渡り続発の銀行が合併する的なネガティブなものじゃなくて、ものすごく前向きでポジティブで元気な発想ですよね。
内装も地味 だけどドイツらしいカチッとした作り ハンドルはテレスコピックもスライドもしませんが、BMWスタイルの絶妙の角度


● グローバル構想と保守主義
 
 URARYOUSHI Custom Shop が目指していたものは〝ケーン・ロッドの完全分業化〟。

 ロッドを削る人と塗る人を完全に分業して作業を行えば、どちらもロッド作成に対する作業負担が目減りして生産性が向上する。つまり楽になるからどんどん作れる、というわけ。
 ブランクのプラットフォームを共有して展開していけばお互いにコストが浮いて販売価格を下げられる、割安であればお客は嬉しいしこちらも売れるからどんどん作る、という単純にして明快な計画だったのです。

 が、既に過去形でお話ししているところからもお察しの通り、この計画は計画2年目にして頓挫してしまいました。

 理由はただ一つ。この計画を理解できるだけの頭脳を持ったビルダーが皆無だった事。
 なんだかんだと破綻した論理を並べた屁理屈と言い訳を散々聞かされた挙句自社で売っているロッドより高価に売りつけてきたり、頼んでもない使い物にならないブランクを送りつけて金よこせ、とか、とにかくひどいものでした。
URARYOUSHI Custom Shop が自信を持って作成した EMUS 908 は、近日中に委託販売を依頼します
 
ICANKOT はさらにバリエーションを増やす予定  結局目先の利益にばかり食いつく守銭奴ばかり。ビルダーにはここまで理解できる人って、いないみたいです。かなり噛み砕いて中学生でも理解できる言葉で呼び掛けてきたんですけどね。

 さらに構想実現の障害になったのはビルダー側の先入観。

 いや、これは度を越した無知、と言ったほうが的確かもしれない。
 基本的に1本のロッドはひとりのビルダーが作り上げるから価値がある、と決めつけている。その割にはメジャーなビルダーさんはケーン削ってばかりで塗装やパーツ取り付けなんかは奥さんや息子やパートのおばちゃんなんかにやらせている。この辺の矛盾に気づかないうちは、いつまで経ってもマイナーなんじゃないのかな?

 単にカッコつけたいだけの社会生活不適合者にしか見えません。釣り関係の人って、この手の輩、意外と多いですよ。
 
日本の工房では R.L.WINSSTON のセミホロースタイルが大半 そこで URARYOUSHI Custom Shop ではE.C.POWELのセミホローの作成計画を立てています  ここまでなら『関わらなければ良い』だけの話。絡んだ所で損するだけですから。

 しかしお断りの話の中で
「自社ロッドとお客のアフターメンテナンスだけで手いっぱいですから」
という体の良いお断りも結構ありました。

 ちょっと真摯なロッドメーカー的ですが、文脈からとても引っかかるものを常に感じるのです。
 それは耳当たりが良いのでやもすると聞き流してしまうところですが、私はこの言葉にこそ自分の構想の障害・もしくは低迷して迷走して久しい釣り具業界、本当に釣り人が求めているものがまるで見えていない釣り具製作者達そのものの現状が含有されているように思えるのです。
 
 つまり
「今紹介しているもので手いっぱい、もしくは自己満足してさらに良いものを作ろうとしない。今までのお客を逃したくないから新規の客はいらない。」
と前後の文脈から照らすと読み取れてしまうのです。

 これは保守主義の発想の一部としか言いようがない。

 保守主義の端的な例は『地産地消』。
 地産地消のメリットは開発や改良をしなくても売れてくれるという点。それだけに何の発展もなければ進歩もない、製品クオリティにしても価格面でも。結局最後はよその強いものに倒されるだけ。20年前の旧東ドイツや東欧圏で良くある光景でしたね。
 だから俺は『地産地消』って発想が大嫌い。
 しかし現状の保守主義に立ち向かうには想像を超えた困難さがある。

 というわけで2009年 URARYOUSHI Custom Shop でも3年掛かりで計画した〝ケーン・ロッドの完全分業化〟を断念しました。
ビルダーに依頼したブランク こんな雑でもお金取っちゃうんですな。。。


● 運命の出会い? そのあとは…
 
 と思わぬところに OPEL/GM と URARYOUSHI Custom Shop の共通点が見つかってしまったわけですが、OPELもGMから切り離されカナダの最大手部品メーカーとくっつきそう。名古屋を拠点に正規ディーラーも発足しましたしね。

 偶然にも URARYOUSHI Custom Shop も〝ケーン・ロッドの完全分業化〟から〝HEX-ROD Evo.〟計画に移行、2010年初夏までにはある程度の形となってのお披露目となっています(それまではいくつかのビルダーさんにブランク作成を依頼します)。
 早い話がブランクから一貫生産に移行するのですが、ただ作るのではない。いろんな意味で驚く内容となっています。

 と軽い宣伝を入れたところで、電光石火の如く Goo Net で公開されて即決した OPEL Vectra Wagon が、意外と URARYOUSHI Custom Shop の境遇と似ていただけに何やら運命とも思えるような出会いを感じてしまうのです。
2010年メドに自社生産ブランクに移行します という事は2009年モデルは希少価値が出るかも。。。
 
やっぱり地味な OPEL VECTRA  それでも OPEL の二の轍は踏みたくない。
 OPEL は技術力そのものはフォルクスワーゲンを蹴散らしてBMWに肉薄するものを持っていましたが、日本国内では輸入車=〝高級車〟という先入観から本来マークⅡ的な大衆車を〝高級車〟として売り出して思い切りコケてしまった。本来の本質をきっちりと伝えないとどんな良品でも粗悪品と誤解されてしまいます。

 OPEL が教えてくれる事は意外と多い。

 個人的には税金も車検もガソリン代も今までの半分くらいで済む、おまけに部品交換など自分でメンテナンスする楽しみも増えて忘れていたあの頃を思い出させてくれて、実にいい買い物をしたと納車を待っています。実際ここまで条件を満たしていて、ここまでいろいろ教えてくれるクルマは珍しい。

 やはりこれは、運命の出会いだったのだろうか…


all photographs are reserved by URARYOUSHI