誰でも最初は初心者です。
 私の場合、子供の頃親に連れられて釣りをして以来水遊び程度に釣りをしていたのですが、本格的に釣りに本腰を入れたのは30を前にした頃でした。最初はマグレもマグレ・大マグレでバスが釣れたのですが、所詮初心者なので当然釣れない街道をまっしぐら。周りにウマイ人がいなかったのでルアー専門雑誌を買い漁り、バスプロだの専門家だのという連中の記事があればとりあえずやってみて、ここは爆釣≠ニ紹介されれば行ってみて、お勧めルアー∞お勧めタックル≠ニあれば買ってみる…しかし喜んだのは釣り具メーカーと釣り雑誌の出版社それに釣具店だけで、全く釣果が伸びずに部屋には使うことのないルアーやタックルが散在している。良くある話です。
 こんな経験をしている人は驚くほど多い。実際このサイトを覗いている人の中にも現在進行形でそんな悩みを抱えた人がいるのではないでしょうか。それぞれの釣りにはその人の性格と照らし合わせて向き不向きがありますが、「自分は向いていない」と諦めてしまう前にもう一度自分の周りを確認してみましょう。
おかげさまでこんなバスがコンスタンスに釣れるようになりました これもひとえに、私の精進の賜物と考えています…( ゚д゚)エー!?
村田基氏はタレントでもあり肖像権が云々と問題がありますので、仕事のドサクサで貰ったサインと彼の著書を撮りました(これは私のものなので)  私の釣果が伸びたきっかけは2回ありました。まず仕事で村田基氏に会うことができ、仕事のドサクサに紛れて直接色々と質問ができたことでした。同様にフライを始めた時たまたま加賀フィッシングエリアの受付にいた里見栄正氏に、東京湾シーバスを始めた時にたまたま職場の近所にあったグゥーバーの店長・荻野貴弘氏に教わる事ができてラッキー以外の何物でもありません。
 何をするにせよ間違いなくその道の先輩に色々直接教わる事が一番です。特に名の知れた人でなくても近くに必ず釣りまくっている人がいるものです。釣り場でそんな人がいたら恥も外聞もかなぐり捨てて根性と気合で仲良くなりましょう。「遠くのミラクル・ジムより近所の達人」という諺もあります。
 仲良くなったらしめたもの、色々と質問攻めをしてその人の技を盗んでしまいましょう。
 ここでひとつ注意しなければいけないことは、ひとりうまい人を見つけたら釣果が安定するまで他の人の意見は聞かないということです。多少聞いてもいいでしょうが、余りに節操なく聞きすぎると結果的に訳が分からなくなってしまいます。
 例として釣れたという結果を目的地として釣るまでのアプローチを交通手段とします。目的地に向かうまでにJRもあれば私鉄各社も地下鉄もある、バスに乗ってもいいし自家用車でもレンタカーを借りてもいい、バイクでも原付でも行けるし自転車でも歩いてもいい…と色々な交通手段があります。例えばJRで行く方法を教わったとして目的地に向かっても、途中で私鉄やバスのルートを教わってしまうと訳が分からなくなって最悪迷子になってしまいます。同じ手段で同じサカナを狙う釣りでも人によって様々な価値観やアプローチがありますので、ある程度釣果が安定する(=ひとつのルートを完全に覚える)まで他の意見は入れないほうが無難です。
 私の場合、超ラッキーなきっかけでひとつのルートを教わりそれなりに釣れるようになりました。やはり実践に勝る教科書はありませんね。
独学であの£゙りタレントの真似をするのも結構ですが、独学我流では上達は遅い
伊達政宗像  ふたつ目の、決定的に釣果を伸ばすきっかけは仕事で仙台に赴任した事でした。
 訳が分からないまま仙台に赴任したのですが、そこは日本でも屈指の釣り大国≠ナ私が選ばれたのも趣味が釣りだったからです。仙台では「釣りかゴルフかパチンコをやらなければ村八分」と言われるくらいで、やるとやらないでは地元民の反応が大きく違うと言うのです。
 行ってみたらそこはパラダイス、クルマで30分も走ればイワナからカジキまで釣る事ができます。ほぼ毎日バスを釣りに行くばかりでなく当時始めていたフライフィッシングやソルトのルアーフィッシングに明け暮れました。2時間でも毎日釣りをしていれば誰で嫌でもうまくなるものです。
 それまでは正直言って村田基モドキ≠セった私ですが、仙台の独特な釣り観に触れ独自の根こそぎ釣法=i東北では「仙台人が歩くとペンペン草も生えない」という悪口があるくらい釣りがうまい)を身につけて現在のウラ漁師£a生となったのです。
 仙台に住んでいた時には最も近場の野池に毎日のように通いました。もちろんこれをご覧になっている人の全ての人が近所にいい釣り場があるとは限りませんが、大切な事はどんなに小さくてもどんなにセコくても自分のメインフィールドをひとつ持つことが肝心です。ひとつのフィールドに通ってそこにあるストラクチャーや地形を把握できないようであればどんなに釣れると評判のフィールドに行ってもサカナの居所を推測する事はできません。
 あと釣り暦何年とかバス暦何年・フライ暦何年などというものは当てになりません。10年近く続けていても月1回しか行かない人と2時間しか釣りをしないが週6日釣りをしている人だと1年で10年選手を抜いてしまいます。できる限り頭に詰めた理屈を実践することが肝心で、それはズバリ、何度でもひとつのフィールドに通い続ける事です。人がモノを教えるには限界があります。どんなアタリがあるのか、どんなところにどんなルアーを投げればいいのか、ノーシンカーのアタリってどう出るのか…等の細かい事は全てサカナが教えてくれます。
 もちろんたまに他のフィールドに行く事もいいでしょうが、ひとつのところで釣る事ができない人間に他で釣れる保障などどこにもありません。
仙台七夕祭り
 きっかけを掴む前の状況と比べてみると、大きく違う事があります。それは雑誌を読まなくなったということです。なぜなら雑誌はアテにならない≠ゥら。
 釣りの専門誌はスポンサーの資金提供と情報提供で成り立っています。困ったことにスポンサーである釣り具メーカーや販売店は寛大ではありません。もしあそこのタックルとあそこのルアーを使ったがボウズだった≠ニ言われたら「イメージを損ねる」と憤慨して資金も情報もストップしてしまいます。そこで編集者は泣く泣くアタリ連発∞大爆釣≠ニウソを書くことも少なくありません。しかしそれを読み取る手段などあるはずもない読者はコロリと騙されます。
 さらに新参メーカーのイメージを高めてやればそこが儲かる、儲かればその利益を広告費などという形で出版社に還元してくれます。まさにお代官様と越後屋≠謔しく持ちつ持たれつの関係になります。いわば捏造ですが誰が死ぬわけでもない・誰が破産するわけでもない事項なので問題になることはまずありません。
釣具屋さんに行くと必ずおいてある釣り専門誌(イメージです)
ひとつの釣りが見えてくると、色々な釣りの勘所が見えてくる…所詮竿に糸を結び、その先に針を付けてサカナの口に引っ掛ける遊びに違いがないのですから  と専門誌をケチョンケチョンにけなしましたが、ウソばかり書いていれば発行部数か確実に落ちるので本当の話の中にウソが隠れているというのが実情です。一番タチの悪い話ですが、「釣り人の話半分」という心構えで読んでいるといいでしょう。
 雑誌というものはすべからく色々な人の色々な意見や主張を集め、「これは参考になる」「それは違うだろう」と読めれば読めるほど面白くなります。そういう意味では雑誌は常に様々な意見が掲載される宿命にあります。これは色々な人から話を聞くのと同じ事なので、特に感化されやすい初心者は自分のスタイルが出来上がらないうちに様々な情報を押し込むのは釣果をあげる≠、えで障害になることは前にも述べた通りです。
 釣果をあげる上で最も大切な事は釣りの勘所≠押さえる事で、雑誌を読んだだけで得られるものではありません。蛇足ですが、私はここ5年釣り雑誌を買っていません。
 またあなたの上達を妨げる意外な落とし穴があります。
 私が仙台に赴任して急激に上達した理由は年がら年中釣り三昧だっただけでなく、一緒に釣りを始めたウスノロのバカデブ同い年の知人の邪魔が入らなかったことがとても大きかったのです。それまで奴は私の金魚のフンのようにくっついてきていたのですが、奴はルアーにラインを結ぶのに小1時間かかるという欠陥人間明らかに釣りに向いていない人間≠ナした。それでも友達と言って聞かないのでこちらも甘い顔をしてしまいましたが、釣りばかりでなく仕事の上でも私生活の上でも大きな迷惑を掛けてくれたので絶交しました。
 ここまで見事なダメ人間釣りに向いていない例は稀ですが、ほんの2週間だけ私が早く釣りを始めただけなのに釣りの腕に大きな差が生まれたのはなぜでしょう(もちろん重度の鬱病を認知しながら放置していたとか何でもかんでも言い訳して逃げようとする性格とか人の釣果を見て自分が釣れた気になる卑怯な性格とかいったウスノロのバカデブその知人に関する特性は除外します)。
この人は本文のキチガイバカデブとは無関係です 釣り場で良く見るバスよりガサツな仁王立ち≠オて釣りをする奴 これではいつまで経っても釣れた℃魔ヘあっても釣る℃魔ヘできません
釣り場では紳士的に≠ニ考えると肩が凝りますが、友達を作りに行くと思えば自ずと人に優しくなれるもの  それはひとえに釣りに対する情熱の差≠ノ他なりません。やる気のない奴がやる気満々な人の足を引っ張るのは至極自然な話です。もしあなたの釣り友達にやる気がなかったら、残念ですがその人とは釣りに行かないほうが上達は絶対に早いです。
 また困ったことに情熱の差≠ヘその興味の方向にも違いが生まれてしまうと障害になってしまいます。最近特に増えているのですが、あなたの友達が「どうせ釣れないからトップで釣ろう」「どうせ釣れないからブランドタックルを集めよう」とする人だとしたらやはり上達の妨げになります。妨げになるだけならまだしもそれが原因で友情にヒビが入る、友情が壊れる事も珍しくありません。一見残酷な話にも聞こえますが、足手まといな奴とは釣りをしないのが一番です。
 ひとりでじっくり釣りをしたいというのは人情ですが、反面一人で釣りに行くのが寂しいと言うのもやはり人情です。それでも全く絶望的ではありません。釣り場で友達を作ればいいのですから…「釣りの友達は釣り場で作る」とはある釣堀の店長の言葉で、あなたの交友関係が広がる事を思えば悪い話ではないでしょう。それで釣りもうまくなればしめたものです。
バスフィッシング特集 2006ゴールデンウィーク
 ここまでバスフィッシングを例に挙げて話してきましたが、ほかのジャンルの釣りでも全く同じ手段で釣果を上げる事ができます。一番肝心な事はたとえ単独で行動していても誰かの力があったほうがいい≠ニいうことです。
 教わる上で大切な事は中途半端な知識や経験は一切なかったものにするという潔さが必要です。これは特にある程度やってみた人や中高年の人に多いのですが、プライドが邪魔をすることも少なくありません。そんな釣果に繋がらない無意味なプライドなどかなぐり捨てて素直に教わる事ができれば上達も早いでしょう。

 誰が何といっても、どこまで偉そうな修飾語で言葉を飾っても、所詮釣りは遊びでしかありません。遊びである限り楽しむ事が一番です。実際この事が一番大切なような気がします。
「絶対釣りたい」という情熱さえあれば 釣れるようになるのです(写真はどこかの一般人)